403号室の座敷わらし2024/02/04 10:39

今回も北海道の冬音様より新しい写真を

頂きました。

タイトルのように先日お迎えして頂いた

座敷童子さん、それに茶々さんをお供に

早くも今年三度目の東京遠征になります。

この行動力は…す、凄すぎる(>_<;)




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先日お迎えした座敷ぼっこさん、吉乃という名前になりました。

再び縁があり、今年3回目の東京に連れて行きました。


[403号室の座敷わらし]

今月12日から長期休館する神田駿河台・山の上ホテルへ再び。前回の宿泊でいくつかやっておけばよかったということがあったので、それを叶えに。


Room403




Room403




泊まってみたかった403号室の庭付きスイートルーム。直前にキャンセルが出たのを拾い、休みを貰い万難を排して北海道から東京へ。

作家・池波正太郎指定の401号室と共にこのホテルを象徴する部屋の1つ。

リビング・寝室の2部屋になっており、外庭は鳥たちが水を飲みにやってきます。東京のど真ん中にこういう静かな場所がある。素晴らしいです。


Room403




Room403




Room403





館内の主要部に一輪挿しの薔薇が。昔から続く伝統で、こうした部分は真っ先にコストカットされそうなものですが今でも大切にしています。


Room403





客室のキーは今でも「鍵」です。クラシックホテルと呼ばれる長い歴史のあるホテルはルームキーにも個性があるもの。

こう見ると大きなキーホルダーですが、実際に手に持つと不思議としっくり来ます。


Room403






この部屋を指定して贔屓にしていた文豪も数多く、ライティングデスクの壁にはこの部屋の常連作家・山口瞳が描いた絵が飾られています。


Room403






1980年に現在の形に改装されてから40年以上、アーリーアメリカン調の雰囲気を変わらずに守り続けてきました。

備え付けの家具は米国のイーサン・アレン社で揃えられており、チクハグな装飾を嫌ったホテル創業者の意図が受け継がれています。

こうした部屋ではテレビや加湿器でさえ必要ないのではとさえ思ってしまいます。


Room403





前回宿泊した際に注文せずに少し後悔があったので、ルームサービスでホテル伝統のババロアを。40年以上の歴史がある名物メニューです。

なめらかで、どこか素朴でさっぱりで、ほんのりバニラの味がする淡いバランスの上で成り立っています。

プリンアラモードは今は朝8~9時頃から並んで整理券を取らないといけないのですが、こちらはサービスで注文可能なので早い時間にフロントにお願いしておきました。


Room403





茶々:神保町も少しずつ使いこなせるようになりました。

少しコーヒーが飲みたくなったので作家気取りで部屋を抜け神保町の路地にあるラドリオ(1949~)へ。今回の旅は吉乃と茶々の2人が担当しています。

スペイン語で「煉瓦」を意味するこの店は1953年に日本で初めてウィンナーコーヒーを提供したお店とも言われており、カップに描かれた牛のアイコンは店を贔屓にしていた札幌出身の彫刻家・本郷新によるもの。


Room403





Room403





ホテルに戻って、ルームサービスで予め時間指定しておいた「てんぷらと和食 山の上」の特製天丼(9000円)を。

池波正太郎がよく注文していたメニュー。 値段には目を閉じて、野菜はこんなにおいしく食べられるものなのかと感動していました。


Room403





翌朝、庭から朝の陽ざしを。この部屋ならではのひととき。

今は周りが高層ビルだらけになりましたが、昔はホテルから皇居・両国の花火や後楽園球場の試合まで見えたといいます。


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山の上ホテルの名物・和朝食。おかずが10品以上もあるのは池波正太郎の「いろいろなものを少しずつ食べたい」というリクエストからこの様なスタイルに。

アメリカンブレックファーストも素晴らしいですが、こちらも一切の手抜きが無い味。


Room403




Room403





チェックアウトの12時までソファーでゆっくりと買った本を読む。

自身もこのホテルで館詰を経験した作家・常盤新平の「山の上ホテル物語」。

『三夜も泊まってみれば、このホテルの居心地の良さがわかるはずだ。』(本書14頁より)


Room403





吉乃:なんだか名残惜しいです。

休館明けにはまた泊まりに来たい。まだ二夜しか宿泊していませんがそう思えるホテルです。


Room403





休館イベントで現在展示されている、三島由紀夫が宿泊した際に書き残した直筆の手紙。


『東京の真中にこういう静かな宿があるとは思わなかった。

設備も清潔を極め、サービスもまだ少し素人っぽい処が実にいい。

願わくば、ここが有名になりすぎたり、流行りすぎたりしませんように』


Room403





ついでに、今年のSL冬の湿原号での吉乃の写真も1枚付けておきます。


Room403






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後半は ほぼ飯テロ状態ですわ…(^^;)

朝 寝起きでボ〜ッとメールチェックしていたら

美味しそうな料理やデザートの写真が目に入り

すっかり目が覚めてしまいました。


それにしても三島由紀夫って綺麗な字を書く人

だったんですね。同時代の文豪とか作家さんって

悪筆で有名な人も多かったりしますが…。

まぁ 旧かなづかいで読みづらい部分もありますが

それでも何とか私でも読めたりするのが驚きです。


北海道-東京を1ヶ月で3回も遠征、やり残した事を

やり遂げる行動力と精神力、私も見習いたい(汗

いやいや どうぞお身体ご自愛くださいませ〜。

今回も素敵な写真を本当にありがとうございました。m(_ _)m





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